1-3) 貧血改善目標について
透析患者さんの活動性(イコール元気さ)と貧血が、相関することは以前から指摘されています。
貧血の無い方が、元気だということです。
ただし、透析の場合、それぞれの検査のために採血を行ったあとで、透析治療が行われますので、透析終了時には血液は濃縮を受けます。「過ぎたるは及ばざるが如し」といいますが、必要以上の貧血の改善は、血液の濃縮から血管事故に繋がる可能性もあります。
実際、2006年に行われた、CHOIR試験、CREATE試験などの大型臨床試験からも、目標ヘモグロビン高値群の生命予後は、好ましいものではなかった。
2008年の日本透析学会のからのガイドライン:http://www.jsdt.or.jp/jsdt/19.htmlでは、透析前ヘマトクリット30~33%程度が、最も事故の少ない貧血改善目標値であるとされています。
この貧血改善目標値にむけて、①適当なエリスロポエチン製剤の投与を行い、②適当量の鉄剤を補充することが、必要です。
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