2010年3月15日月曜日

2-2)リンの吸着剤

2-2)リンの吸着剤
アルミゲル:リンの吸着剤としては、我が国では、長らくアルミゲルが利用されてきましたが、アルミゲルが、透析患者では蓄積性があり、脳等に蓄積する危険から、現在はアルミゲルの使用は禁忌となりました。
炭酸カルシウム:次いで、長い間利用され、現在もリン吸着剤の中心であるのは、炭酸カルシウムです。この薬は、1錠中に約40%のカルシウムを含んでいます。DOQIのガイドラインでは、カルシウムとして、1500mgを越えないようにという勧告がありますので、およそ炭酸カルシウムとしては3000mg程度が上限と考えられます。
さらに炭酸カルシウムの注意点としては、服用時の胃内pH(酸度)により、リンの吸着効率が変わるということです。胃内のpHが充分に低いほど、リンの吸着効率は良くなります。ですから食後、時間をあけて、この薬を服用するのではなく、食直後に服用、もしくは食事中に服用することが勧められています。
また、胃潰瘍の治療の目的で、胃酸分泌抑制剤(H2ブロッカーや、プロトンポンプ阻害剤)などを併用している場合には、リンの吸着を悪くしている可能性もあり、見直しが必要です。

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