2010年3月15日月曜日

2-1) カルシウムとリン まえおき

2-1)カルシウムとリン
透析治療にとって、カルシウムとリンを巡る問題は最も大切な問題のひとつです。
いくつかの前提があります。
腎不全患者では、リンの排泄低下があり、血中にはリン貯留傾向となります。また透析では、リンの除去には限界があり、腎不全患者特に透析患者では、リンは貯留します。

腎不全患者では、カルシウムの低下が起こります。これは、腎臓にはビタミンDを活性化することで、カルシウムを血中に保持する重要な役割があります。腎不全では、このビタミンDの活性化に障害があり、血中カルシウムは低下します。


血中カルシウムを維持するために、副甲状腺機能が亢進し、分泌された副甲状腺ホルモンが骨に働き、骨からカルシウムを溶出することで、血清カルシウムを維持しようという仕組みが働きます。
このように、高リン、低カルシウムが、透析者一般の傾向として見られます。そこで、まづ、リン値を是正することが、勧められています。このリン、カルシウム、PTHの順に是正を行うことが必要だとされています。
まず、リンの管理を第一に考えなければなりません。

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